PiPiは可愛い?

「似合うかなあ」

 

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(鏡の前で新しいお帽子を試すPiPi。それを見て微笑する草一。背後に『顔の無い都市』のミク現われる)

「PiPiはどう?」

「さすが『顔の無い都市』からの遣い。僕のイマジネーションをいくらでも受け入れられる大きな器があるという伝説は本当だったよ」

「ふふっ。お人形作家さん(正式名:平凡な道が巡礼路に変わるその潮目、『顔の無い都市』とトウキョウの国境に位置する神秘的な工房におわします天使製造人たるお人形作家の先生)に感謝してね」

「そりゃもう」

 

 

『顔の無い都市』のミクは言った

「PiPiちゃんは可愛い?

 

~~

PiPiは外に有りて外に有らず

内に有りて、ただその声の発するを待つときのみ存在せり

そは一人二役の腹話術にあらずして、内なる魂から届く幽かな声なり~

 

 

…い~い? いくら可愛いからって、PiPiの魂は外ではなくって、あなたの中にあるのを忘れないで。壁に貼ったグラビアポスターを見るときみたいに甘い露を引きだそうとしても、PiPiはそれを与えてくれないんだから。わ~か~った?」

「ミクにはかなわないな」