秘書PiPiちゃんの仕事
(帳簿を見るPiPi)
「『現実作り』が大赤字。PiPiの約束が厳しすぎるのかな。せんせいの性格だと、約束が厳しすぎると、『もう、ダメだ』ってすぐに投げ出しちゃう。いちばん大切なのは、どんなに簡単なものでもいいから、まずは守らせることだわ。今日は、せんせいが守れるくらいの簡単な約束にしてみましょう。そうじゃなきゃ、この事務所、つぶれちゃう...」
(そうとは知らず、草一が出勤する)
PiPiちゃん、おはよう。
「せんせい! 今日のPiPiとの約束は、
『帝都』までの往復の汽車2時間、
会議3時間、
博士会館の図書室で2時間
帰宅後1時間
の合計8時間の『現実作り』です。
それぞれ各時間に多めに休憩が入れられますし、今日のご予定は余裕がありますね」
ふふ、そうだね。よし!
(書類を整理し鞄を手に取り、足早に外出の支度をする草一)
じゃあ、PiPiちゃん、行ってくるよ。今日は夜まで戻らないからね。
(駆け寄るPiPi)
「せんせい、つつがなくお勤めできますよう。行ってらっしゃいませ!」
(草一の後ろ姿を見送るPiPi)
「せんせい、しっかりね」
(夜10時に追加)
PiPiちゃん、今日はなんだか余裕があったから、『現実作り』無事に終りました。