日常業務
(朝8時)
「せんせい、おはようございます。今日の『現実作り』はどうなさいますか」
9.5で設定してください。
(15時半追加分)
「せんせい、おかえりなさい」
いまから夕食まで3時間ノンストップで『現実作り』か。ちょっと厳しいな。眠ってしまいそう...。
「苦痛になるまでやっちゃいけません。それだと、後が続きません。少しくらいならウトウトしてもいいよ」
それじゃ、お言葉に甘えてのんびりやらせてもらうよ
「のんびりやりながら、雑念は起こさない。これ極意なり」
PiPiちゃん、難しいこというね
「今日のおやつです」
(21時追加分)
「せんせい 、焦らないで、ゆっくりね! 」
あまり見られると、かえって集中できないなあ
(23時追加分)
「せんせい、修道院あるいは軍隊ばりの強制就寝時間になりました。作業をやめてすぐに寝て下さい」
PiPiちゃん、『現実作り』がまだ終ってないんだよ
「強制就寝も大切な『現実作り』です。生活習慣を変えている最中ですから、多少作業時間が減っても仕方ありません」
助かった~。じゃあ、おやすみ~
(事務所に一人残ったPiPi ため息をつく)
「あ~あ、お腹空いたなぁ」
注:幻想世界(『顔の無い都市』)の存在PiPiは、現実世界(トウキョウ)では草一との約束を食べて生きている。草一が『現実作り』に失敗すれば、PiPiはその日の夕食にありつけず、それがあまり重なるとやがて存在の力を失って死んでしまうのだ。
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