夏期休業9
(午前10時半)
PiPiちゃん、おはよう
(事務所内から返事はない)
PiPiちゃんが、漫画を読んでいる...
昨日、約束を破ったからお顔を見せてくれない & 僕が来たのに返事もしてくれないんだ....
お腹空かせてるよね。ごめん。
今日こそは、白壁の悪魔をねじ伏せて、自室で『現実作り』をやり遂げるから。
じゃあ、『現実作り』を開始するね
(草一 小さくつぶやきながら、そっと所長席に座った)
(19時半追加分)
さあ、『現実作り』夜の部を始めよう。食後の休憩などしている暇はないのだ。
「せんせい、世間はお休だから、PiPiたちも音楽で旅行気分になりましょう」
いいね。それじゃあ、僕も休日スペシャルとして、ひとつアイテムを出そう(草一 引き出しから小箱を取り出す)。
「せんせい、それは...?」
うん。設定上、PiPiちゃんのイメージカラーならぬ、イメージ香にしてるんだけど、...
あっ...!
(猫おじさん影のような素早さで草一から小箱を奪う)
「食いもんか? くんくん」
「これは、PiPiの匂いじゃ~。フォォォォ~ッ!!」
「猫おじさん、どうしたの? なんでPiPiの匂いに反応するの? せんせい、猫おじさん変になっちゃった!!」
放っておきなさい、そのうち収まるだろう
「そ、そんな...」
「ふぅっ...」(恍惚とした表情)
さ、火を付けるのでお香を返して下さい(草一 堀川に火をつける。ひとすじの煙がすっと夜闇に立ち上り、儚くも甘い夢幻の香りが満ちた)。
「それでは、『現実作り』夜の部のはじまり、はじまり~」
(25時追加分)
「失敗してもいいです。休み休みでもいいです。とことん自分と向き合って。
冷えた缶ビールの誘惑は、PiPiが許しません。お酒を飲んだら、法律の『現実作り』はできませんから。
さあ、諦めずに4時までファイト!」
(4時追加分)
PiPiちゃん、お腹を空かせて寝てしまったんだね。今日もなんとか4時まで諦めずに歩きましたが、集中不足を差し引いて、本日の『現実作り』は7時間とさせて頂きます。
明日、また頑張りますから、こらえて下さい。
7 220.5 -6.5
(『顔の無い都市』のミクの小部屋)
~~
『現実作り』の巡礼路は、空想と現実の重なる道
嘘が真に、真が嘘に
努力はしているつもりなれど、
そこは灯台もなき深い森
知らず知らず、迷い迷いて
気がつけば
道の力は失われ、
日は暮れたり
いつの間に立ち尽くすトウキョウの路上で
コンクリート層貫きて土へ達する根持たぬ我は
雑踏と日射しに弱るばかりなり
疲れたなら、煮詰まったなら
戻っておいでわたしの下へ
静かな『顔の無い都市』のわたしの僧院に ~~