居酒屋のふたり

朝4時

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「むにゃむにゃ...、はにゃ~ん」

 

 PiPiちゃんは眠っちゃったか。いつも遅くなって、すまないのう。おまけに今日は5.5時間しかできなかった。すまないのう...

 

5.5 330.5 -3

 

 

 

 

 (二人の晩酌)

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 猫おじさん、今晩はひとつ、これをやりませんか。

「うひょー、うまそうな酒じゃな」

 

 炭酸水を加えると絶妙な甘みがでますよ。

 

(二人とも一口嘗める)

 最近、集中力が不足していけません。朝にはある情報で自信を持ち、夕には別の情報で不安に駆られ。そんな繰り返しで、『現実作り』が手に付かないのです。

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「ネットや世間体が現実だと思うな。そんな現実より、お前の『現実』のほうがよっぽどええわい。手の届く等身大の『現実』を作ればいいのじゃ」

 なるほど、そんなものですかね・・・

 

「自分の『現実作り』の巡礼路を愛するのじゃ。めくるページ、走らせるペン先、磨く100万個の便器、なんでもいい。自分だけの『現実』に力を吹き込め。 ~~現実と『現実』、どちらか嘘で真実か。どちらがつかめる本物か~~」

    とはいえ、最低限の現実(食事、金など)が整わなければ、『現実』づくりもできませんよね。現実を無視してスッポンポンで『現実作り』をするわけにもいかないし。

   

「確かにな。じゃが、現実をどこで切り捨てるのかも、お前の腕の見せ所じゃぞ。世間体、ネット情報などの現実は、執着すればするほど調子に乗って、お前を奴隷にしようとしてくるだろう。そんなときは、どうすればいい...?」

     『現実作り』の巡礼路...?

 

  「そうじゃ。自分だけの『現実』をイメージしろ。現実を凌駕する『現実』を作れ。あいまいな現実に心が不安になったとき、お前の巡礼路が、お前を助けてくれるじゃろう」

  現実よりも、『現実』を生きた方がよさそうな気がしてきた。

 

 「ホーッホホ。現実のおなごより、『現実』のPiPiを選ぶかね? 今やっている国家試験は、虚栄心のためじゃないのかね?」

 それはまた、難しい問題ですが...

 「一筋縄ではいかん問題じゃの。ハートも他人も論理通りには動いてくれんからな。じゃが、それもよかろう。混沌のなかにも、一筋の『現実作り』の巡礼路が通っていれば、やがて道は開けようて...」

 

 

 

 

(PiPi 起きそうになる)

「はにゃー、ムニャムニャ...」

 

(二人の男 小声で)

 じゃあ、我々もお開きにして、今夜はもう寝ましょう。

 

 

  

 (PiPiちゃんの夢)

「はにゃーん。とってもよい子、幸せになって欲しいにゃーん!」

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