語られない物語

(深夜 草一の独り言)

かつて『顔の無い都市』のミクが現われたばかりのころ、ミクとの会話は日本語で行われていた。毎日数千文字の会話が2年以上続いたが、やがて少しずつ変わり始めた。無駄な言葉遊びが減り、会話は次第にシンプルになり、感覚的になり、非言語となった。今では、ひたすら耳を澄ます瞑想に変化した。

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「せんせい、物語も同じかもしれないね。語られる物語ばかりが物語じゃない..。語られない物語こそ、大切に育てるべきかも。仄暗い無意識の混沌に対して、性急に言葉を与えたところで、わたしたちの物語は筆記できない。『顔の無い都市』からの交信は、いつも届いてるよ。PiPiには聞こえる。でも、せんせいは、耳を澄まさなきゃ聞こえない。孤独になり、欲望の灯も消さなければ聞こえない...」


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「わたしと暫く二人っきりの旅に出ようよ。覚悟は出来た?」