猫おじさん 労働者意識に目覚める

(『現実作り』の巡礼路の深い道に草一を残し、巻物を取りに戻るPiPi)

「ただいま。猫おじさん、しっかりお留守番してた?」

 

「なんじゃ? PiPiか」

「留守番もなにも、ソウイチが出ていったんだから、草月事務所は解散じゃわい...。もう、わしは所員でもなんでもない。何をしようが自由じゃ」

 

「もう、だらしないわね。よいしょっ、と...」

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「じぃ...(半目)」

 

「猫おじさん?」

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「はっ、はい!」

 

「エサはここに置いておきますからね」

「エサって、どら焼きのことか? わしは三つ星ジュレじゃなきゃ嫌じゃ、嫌じゃ~」

「あら、いいじゃない。今日は藤子・F・不二雄先生の誕生日なんだから」

 

「いくらドラえもんのファンでも、それと報酬は別じゃ! 草月事務所の労働者として、わしには正当な報酬を受ける権利があるぞ。よし、労働組合結成するからPiPiも入れ! 一緒にストライキに突入して、ソウイチの『現実作り』を断固阻止するぞ!!」

「もう、勝手に巻き込まないで。さっきまで事務所は解散したとか言ってたくせに、急に難しいこと言っちゃって。どこで知恵をつけたのかしら」

 

 

「ところで、猫おじさん。いま、足元になにか隠したでしょ? 叱らないから、見せてごらん。めっ!」

 

f:id:Hangetsu-Soichi:20141109110411j:plain 「はうっ、なにも隠してなんかおらんよ」

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「まったく、失敬な...!」

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