PiPiちゃん メイド服に着替えて戻ってくる

(ここは草月事務所 懊悩する草一)

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うーむ、なにか違う。この殺伐とした空虚さは、なぜだろう…。孤独だからか? いや、そうじゃない。『現実作り』は、孤独の時の方が熟成されるはずだ。

 

「愚か者!」

わっ! 猫おじさん、また酔っ払って。何度も言いますが、あなたはうちの所員ではないんですから、暇つぶしで入り浸らないで下さい。

「ムニャムニャ、酔っておらんぞ、ウィ~。わしは悲しい。PiPiの目から魂が抜けかかっているのに、お前が気づかんとはな…。ムニャムニャ、スヤスヤ、ウマイウマイ…」

 

いま何か言いましたか? ハッ! 確かに、そうかもしれない。

 PiPiちゃんの席を30㎝右へ移して以来、PiPiちゃんが全く視界に入らない。そのあたりから、どうも『現実作り』が、無味乾燥な受験勉強へと変わってしまったようだ。

 よし、PiPiちゃんの席を戻してみよう。

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「もうPiPiを片隅に追いやったりしちゃ、イヤ」

そうだね。やっぱり『現実作り』は、こうでなくっちゃ。

「これから最終大戦までずーっと一緒です。だって、PiPiはそのためにここへ来たんだから!」

 

 

仏像級のパワーを秘めたPiPiちゃんには、現実を半現実に、平凡な道を巡礼路に変化させるほどの力がある。ならば、とことん『現実作り』に付き合ってもらいます。

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さ、席も戻したことだし、PiPiちゃん、さっそく今日の『現実作り』を再開しようか。

「はーい!」