『穢翼のユースティア』 読了
(『穢翼のユースティア』のエンディングに見入るPiPi)
(あまりの虚無的な終章に、ただただ泣き寝入りを禁じ得ない猫おじさん)
2か月間やってきた『穢翼のユースティア』が、終わった。
PiPiちゃん、「穢(あい)」を字典で調べてみたんだが、「汚れた」という意味なんだね。
肥大化した人間の罪業を、これ以上受容しきれなくなった大地。狭い土地の上で、相も変わらず誤解し、争い、傷つけ合う人々。
即位して間もない心優しい王女が、父王時代に溜まった人民の憎悪の矢面に立たされる不条理。人の汚れを限界まで垂れ流された黒い土壌。そして身勝手な人類を、人知れず翼を穢(けが)しながら包み込む天使。
(草一がゲーム画面から目を上げると、空はどんよりと曇っていた)
「せんせい。ユースティアちゃん、かわいそう…。っん、ひっく…」
終わってしまった。でも、心の中に優しさを残してくれる大きなお話だった。
これだけ壮大な設定なのに、場面設定的な説明文がほとんどない。会話の中で自然と物語るのは、まさにプロのシナリオが為せる技。『物語』としても、学ぶことが多すぎた。
「せんせい、こんな時ですが『現実作り』のお時間が来ました」
こんな時だからこそ、だね。今日からしっかりと7時間の『現実作り』を達成していこう。『現実作り』なんかにまごついていられない。僕らだって、『顔の無い都市』と『帝都』の物語を記していかなければ。
最後に、シナリオゲーム(またの名は18禁ゲーム、PCゲーム等々)って、ほんとうに素晴らしいね。