「おーい、せんせい。出してよぅ!」
おや? PiPiちゃんの声が。そうか、ごめんごめん。
夏の強烈な光からPiPiちゃんのお顔を守るため、厚紙を被せたままだった。
「もう、ひどいですよ~。それに、これじゃ、夜までせんせいを監督できないじゃないですか!」
「……。ちゃんと、『現実作り』やってますか?」
ギクッ…。(今日はダメかも…)
「何か、言った?」
ひゃぁっ、大丈夫だよ、あとたった2時間だ。
「いま、21時半ですよね? 本当に今から間に合うんですか。めっ!」
は、はい。急いでやります。必ずやり遂げます。ああ、本当に毎日毎日、綱渡りだなあ。