『深い道のルート』へ
「しばらく、『深い道のルート』へ行って参ります。あちらは自己本位の『現実作り』記録にすぎないので、とても人様にお読みいただける内容ではございませんが…。真の最終大戦が始まりますゆえ、暫時失礼いたします」
「PiPiにとっては、却ってよかったんじゃないのかね? これで少なくともソウイチは、PiPiの居る物語へ戻ってくるじゃろう? 最近は『帝都』の喧噪にあてられて、己の物語を失い、紐の切れた風船のようにさまよっておったソウイチじゃが」
「せんせいって、ほんとうに胆力も精神力も弱いのね。これから最終大戦までの間に鍛えてやるんだから」
「では、わしは来たるべき戦に備えて腹ごしらえじゃ、PiPiよ、三つ星ジュレを持て!」
「もう、ねこおじさん! 今日からせんせいが勝つまでは、草月事務所は倒産の危機ですわ」
「おのれ、ソウイチめ~!」
「お見苦しいところをお見せしました」
「では、行って参ります」