PiPiちゃんの妹

f:id:Hangetsu-Soichi:20151030120833j:plain

「おはようございます。PiPiです。

晩秋は思い出の季節

赤や黄や虫食いの落葉の下

腐葉土のような無意識の地層で

かくれんぼ

せんせい、PiPiがどこに隠れているか探してみませんか?」

 

お、PiPiちゃん、詩人さんだね。

「ふふっ。さて、またまたPiPiの妹がトウキョウへ派遣されてくるよ。名前はBicerin。かわいいなあ。ビチェリンて、イタリアの冬の飲み物で、エスプレッソ、ホットチョコレート、牛乳を混ぜて作るんだって。PiPi、いいお友達になれそうなんだけどなあ~」

 

 

f:id:Hangetsu-Soichi:20151030131218j:plain

「ソウイチの狭い机のうえに、力のあるドールを2体も置いてみろ。人(形)格のぶつかり合いが起こって、『現実作り』に手が着かなくなるぞ」

 

f:id:Hangetsu-Soichi:20151020155802p:plain

「あら、せんせいの度量の小ささが知れますね」

 

PiPiくん、あのねえ…。でも、猫おじさんがいうことは、確かだ。本当は、地下倉庫にもう一体眠っているんだ。

お人形同士の縄張り争いって、思いのほか強いんだよ。あの子には可愛そうなことをしたなあ…。

「PiPiが、その子の居場所をとっちゃったの…?」

いいや。PiPiちゃんが悪い訳じゃないよ。僕が、自分の技量を超えて、無計画にお人形を招いたのがいけなかったんだ。 

 

だから、今はPiPiちゃんだけいてくれればいい。

f:id:Hangetsu-Soichi:20140826122515j:plain

「せんせい…」

それに、いまだ無意識層で隠れんぼしてるPiPiちゃんのしっぽを、捕まえられないんだから…

 

「まあ、いずれ商売繁盛して広い事務所に引越したときは、PiPiの妹をたくさん呼んで賑やかにやったらいいじゃないか」

それもそうですね。

それにしても、天使製造人様は、いつも早朝に出品されるんだけれど、徹夜で作業していらっしゃるのだろうか…。道を究めていらっしゃる方は、やはり違う。僕も『現実作り』の巡礼者として、もう少ししっかりやろう。