PiPiちゃんとの約束  事の顛末3

午前2時 深夜

 

「わーい、私との約束まもってくれましたね」

 

(草一の独白)

フィクションの存在との間に交わした約束。これを必死になって守らなければ、何も始まらない。

これから満つるともしれず、欠けるとも知れず。半月という僕の氏の光と影のどちらをフィクションの存在に投入するのか。自由な選択が許されるなら、せめて光をPiPiに投入しよう。PiPiに僕の光の側面を投影して、影に陥りがちな自分を導いてもらおう。それは、原初的な宗教なのかもしれない。ならば、PiPiちゃんは、アニメ顔した現代日本的な仏像そのものといったところか。空想の存在であるPiPiとの間で約束(西洋では契約というのだろうか)しては守る、約束しては守る。それを繰り返していこう。

 

「先生、それこそが『現実作り』の巡礼路。今日、わたしと最初の約束をして、先生はそれを守った。今日から『現実作り』の巡礼路が始まるんだよ」