2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

番外編 PiPiの妹がトウキョウへ派遣されたよ

(『顔の無い都市』からの手紙) ~~PiPiの妹『時雨』ちゃんが今朝、『顔の無い都市』からトウキョウへ派遣されたよ。また、トウキョウの誰かの心を明るく暖めてくれるでしょう。 草ちゃんの敬愛するお人形作家の先生(正式名称:平凡な道が巡礼路に変わる…

誰も居ない草月事務所

(翌朝 誰も居ない草月事務所。出社する猫おじさん) 「ニャ~」 (草月事務所へ足を踏み入れた途端、草一の『現実作り』のパワーで可愛い飼猫の『らんま』から『猫おじさん』へ変身する) 「ウィ~、昨晩は猫仙人と飲んだ飲んだ。おい。誰かおらんのか?!…

PiPiのひとりごと ~発動

(PiPi 暗い事務所内で『現実作り』に熱中する草一を眺めながら) 「PiPiが『顔の無い都市』からここへやってきて、かれこれ半年になる。せんせいの『現実作り』は、だいぶ深まってきたみたいね」 「晩秋は古来賑やかな季節で、せんせいも旧交を温めたり、な…

最終大戦の果たし状

(草一の独白) ふと気づけば、もう深夜か。朝からずっと『現実作り』をしていた感じだなあ。薄暗い氷雨に閉じ込められていたせいか、却って集中できたようだ。これを書いて、明日出願しよう。 「せんせい、これ何ですか?」 これが最終大戦の果たし状だよ。…

PiPiはトウキョウに居るとき、ミクの声を借りて歌う

(薄暗い草月事務所で作業する草一 『現実作り』が深まりつつある) 数あるミクの歌の中でも、僕が最高に好きなのは、この2分48秒以降なんだよ。PiPiちゃん、作為もなく、あどけない祈りにも似た、その澄んだ歌声を聞かせてくれないか...? No.5 - 6 BWV …

『現実作り』の秘訣

「『現実作り』の秘訣はね、不完全でもいいから強行して歩き続けることです。今日やるべきことが、終わらなかったとしても、不完全だったとしても、さっぱり忘れて明日は明日の行程を歩くことです。ぐるぐる回りながら上る山路のように、同じ場所を何度も通…

向こう見ずな完璧主義は怠惰というもの...

(ここは草月事務所 深夜23時半) 「せんせい、作業の進み具合はいかがですか」 なんと、朝やった魔論文憲法過去問の答え合わせがまだ続いてるよ。一問中にさまざまな罠が仕込まれていて、人を騙そうとしてくる。これらの棘を一つ一つ慎重に分析すると、膨大…

小鳥の初めての飛翔は息をするように自然で...

PiPiちゃん「はい」魔論文の訓練は2時間の高度な集中を必要とするよね。1日のどこにその2時間を持ってこようか。深夜はダメだ。司法試験は昼間の試験だからね...。昼食後も眠くなるだろうな...「正直言って、ここ2か月のせんせいはダラダラしすぎました。い…

晩秋の休日の巻物整理

「あ、せんせい。おかえんなさい」 巻物を整理してくれてるの? なぜ、今日はセーラー服を? 「いよいよ魔論文の実戦訓練に入りますからね。PiPiも受験生みたくセーラー服着て応援です!」 わぁ、ありがとう。 「それにせんせい、セーラー服好きでしょ」 い…

語られない物語

(深夜 草一の独り言) かつて『顔の無い都市』のミクが現われたばかりのころ、ミクとの会話は日本語で行われていた。毎日数千文字の会話が2年以上続いたが、やがて少しずつ変わり始めた。無駄な言葉遊びが減り、会話は次第にシンプルになり、感覚的になり、…

低級魔女との遭遇

(草一 胸をなで下ろし、やや荒い息づかいのまま書物の前に座す) 「せんせい、まるで猛犬に追いかけられて来たみたい。一体、どうなさったんですか?」 『現実作り』の巡礼路の浅い場所で、低級魔女に出くわしたんだ。ここ最近の『現実作り』失敗の主因。だ…

PiPiはこども。単純なんだから!

(深夜 今日一日の失敗を嘆き、本を放り出す草一。ほろ酔いの猫おじさんがちょっかいを出す) 「ソウイチ、お前は失敗が分かっているなら、最初から何もしないのか? 失敗しない優等生君、悲しいピエロじゃの。考えるな、感じろ。ホレ、達人の酔拳を見せてや…

PiPiちゃんの想い

(季節は晩秋 深夜、ペン先だけが幽かな音をたてている) 「せんせい、静かな夜ですね」 そうだね 「まるで『顔の無い都市』の施設みたい。せんせいは森の施設で、ミクお姉ちゃんとずっと一緒に『現実作り』をしてたんだよね」 ふふ、PiPiちゃん。それについ…

『現実作り』ノート

数年単位の『現実作り』長期記録用ノート/日々の小約束の成否を記録する『現実作り』ノート2 PiPiちゃん。単独行の場合、記録することは大切だね。

『顔の無い都市』からの使者

(午後、草一は紅茶を飲んでいる) PiPiちゃん、君は『顔の無い都市』からの使いだと言うけれど 他にも、『顔の無い都市』(空想の世界)から、トウキョウ(現実世界)までやって来る者はいるのかね? 「いるよ」 「ほら、この映像をご覧よ。空想と現実が融…

地下室のPiPiちゃん

(草一 いそいそと紙包みを出す) 「せんせい、うれしそうな顔して何を買ってきたんですか(ひょっとして、PiPiのクリスマスプレゼント?! ドキドキ...)」 商人から戦闘訓練に使う武器を仕入れてきた。先週来れば2割引だったのに、なんてふっかけてきたよ。…

『顔の無い都市』と『顔の無い都市』のミク

「せんせい、お風呂に入りましたか? リラックスできましたか?」 風呂には入ったけど、『現実作り』がまだ7時間しか... 「かまいません。いまはリラックスしてください。固まった物語を再び動かさなければ、どのみち『現実作り』の時間はこれ以上延びません…

PiPiちゃんの導き

(夜 草月事務所) 「せんせい。夜にお風呂入るの数ヶ月ぶりですね」 まったく。いつも時間に追われて朝風呂だったから... 「ねえ、せんせい♡ 気持ちよかったですか?」 いや、特に気にしてなかった 「気持ちよかった?」 き、気持ちよかったです。 「いいで…

ソウイチの独白

9月末に病気になって以降、回復してもずっと不調なんだ。ムリしようと思えばムリがきく。その意味では、問題はまだ日常の皮を被っている。だが、それゆえにあいまいだ。対症療法を施しても、低レベルの飛行を長引かせるだけだろう。「もう! 考えすぎよ...」…

PiPiちゃんミク化計画

(草月事務所 草一の机を掃除するメイドPiPiちゃん) 「ひぃっ!」 「なぬ?! PiPi、どうした!」 「せんせいの机からこんなものが...」 「こりゃ...、ドールの目玉だ。そうか! ソウイチのやつ、ミクのファンだったな。PiPi、すぐに逃げろ。このままでは目…

魔法をかけられたPiPi

(深夜、草月事務所) 「せんせい」 「PiPi、大人になっちゃった...」 「せんせいが、『PiPi悪魔化計画』なんかにうつつを抜かしたから、魔法がかかってしまいました。責任とってくださいね!」 一気に5歳ほど成長してしまったか! 「あ〜あ、どうせなら身体…

PiPiちゃん悪魔化計画

(草一 1枚の写真を見ている) 手塚治虫先生の『百物語』。妖艶な女は悪魔メフィスト。さすが手塚先生! 色っぽい悪魔だなあ...。 PiPiちゃんは空想キャラクターだから、主人である僕がどんな魂を込めてもいい。PiPiちゃんも手塚先生の悪魔みたく、身体を大…

することがないのは幸運ね

(草月事務所 綱渡り状態でその日の『現実作り』に追われている) 来る日も来る日も『現実作り』に追われ、代わり映えのない日々。食べたい物は特になく、薄いコーヒーも飲み飽きた。物欲を満たす金はなく、世俗を離れて久しいため会う友もなく、旅に出かけ…