古い修道院に辿り着く(深い道のルート)

(ここは『現実作り』の巡礼路の深い道 PiPiと草一 古い修道院に至る)

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                                         Flickr: Jose Luis Mieza Photography's Photostream

 

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「せんせい、しばらくここに逗留しましょう。せんせいは、年末で浮き足立って精神が乱れる傾向にありますから、ここいらで外界と断絶した禁域に籠もり、規律正しい『現実作り』生活をしたほうが良さそうです」

 

(二人は古い修道院内を歩き回り、『現実作り』によさそうな部屋を探す)

「あ、ここにしましょう」

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うひゃー、汚い部屋だな。前にいた修道僧が巻物を散らかしたまま立ち去ったな。

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「ひとまず、このどうしようもない部屋をお掃除しなきゃ。巻物の整理を馬鹿にしちゃいけません。こういう些細なことから、精神の骨の髄が蝕まれていくんです。整頓された清浄な空間と厳格な時間。『現実作り』の基本はそこからです」

 

(PiPi お掃除用メイド服に着替える)

「せんせい、・・・・・・・ ・・・・↜・・・※◎・・・・・・・・・・☆…↣・・・。」

ややっ! PiPiちゃんの言葉がおかしい。

 

(草一が壁をみると、壁画がある)

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天使は人間の言葉を使わないというが・・・、PiPiちゃんもこの不思議な修道院に足を踏み入れたせいで、非言語会話を行うようになったのか?

 

「…せんせい、いまのPiPiの言葉をほとんど理解できてないみたい。まだ早すぎたかしら。でも、『顔の無い都市』に行くには、むこうの言葉も理解しなくっちゃね」

 

(二人はあらかた掃除を終える) 

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(書棚の上の世界地図の包装紙の箱は、PiPiちゃんが『顔の無い都市』から送られてきたときに入っていた箱)

 

「せんせい、ここでしばらく一緒に生活すれば、わたしの言葉、分かってくれるようになるのかな?」

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