PiPiの変節
「ふぅ…。優しいだけじゃ、ダメなのよね」
「どうした? PiPi」
「PiPiが優しすぎるのが、却っていけないのかも。せんせいには、もっと厳しくしなくちゃ」
「それは無理だ。お前さんみたいに可愛い顔で怒っても、怖くないぞ」
「まあ、これまで通りワシをいたわってくれるなら、あとは好きにしてくれて構わんがね?」
「うーん、無理かも。PiPi、そんなに器用じゃないし」
「ウガッー、わしは、ふて寝して抗議するぞ!」
(草一の籠もる地下倉庫へ下りてゆくPiPi)
「厳しく」
「もっと厳しく…」
「もっと、もっと」
「そう、これくらい。鬼軍曹になって、せんせい、いや、あの男を鍛えてやる」
草一によれば、その日からPiPiの口調が変ったという…。日々、恐ろしくて、腹に力を入れて耐えているそうだ。