夏期休業4
(昼12時半)
PiPiちゃん、おはよう。
「せんせい、おはようございます!」
なかなか着替えさせてやる時間がなくて、すまない。
「いいえ。『現実作り』が一番大切ですから。
さあ、今日も元気をだして8時間の『現実作り』スタートしましょう!」
SAMBA TECH HOUSE MIX 2012 DJ MENFHIS ...
調査・休憩・2食含めると、どうしても最低12時間は必要だから、いまから最短でやって深夜12時半までか。
よし! 今日はノンストップでがんばるぞ!!
「はい!」
(19時追加分)
(いつものごとく、懊悩する草一)
夏は辛い。夏は集中できん。僕が悪い訳じゃない、夏が悪いんだ。
朝から晩まで自室に居ると、6面の白壁はいろいろなシミや模様が浮かび上がらせる。こ、これが砂漠の誘惑なのか~
こんなとき、カフェに行くのもいいが、せっかくPiPiが来てくれたのだから、この夏は自室で徹底的に自分と向き合ってみよう。
しかし、向き合った挙げ句、今日はまだ全く『現実作り』できていない...。草一、悪魔の誘惑に破れたり...。
(PiPi登場)
「せんせい、お夕食ですよ」
「あれ? せんせい、『今日はノンストップで12時半まで突っ走る』と言ってたんじゃ...」
PiPiくん、残念ながら、今日はノンストップどころかローカル線の各駅停車だ。契約は守れそうにない。
「ううっ(泣きかける)、あと何時間あるんですか?」
あと5時間の『現実作り』が残ってる。いまが19時半だから、ほぼ絶望的だ。
「せんせい、仮にPiPiとの約束を破る場合でも、良い破り方と悪い破り方があります」
へえ?
「良い破り方:たとえ目標に到達できなくても、平常心で淡々と歩み続ける。
悪い破り方:道の途中にある酒場のお姉さんに誘惑されて、歩くのをやめる。
悪い破り方をすると、PiPiの因果手帳に記入され、簡単には消えません」
それは困る。じゃあ、せめて深夜1時までダメなりに歩き続けるよ。
(深夜1時追加分)
『現実作り』を途中で放棄することはなかったけど、とにかくダメダメな1日だった。ごめんなさい。
4.5 187.5 -1.5