コンテスト結果通知
(ここは草月事務所 草一が一通の電報を手にしている)
「せんせい、何をみているんですか?」
え? ううん、先月行われたコンテストの結果が発表された。
「で、どうでしたか? せんせい、確か下から2割の人は処刑される恐ろしいコンテストだって、言ってましたよね」
確かに...
「去年の4月に280人いた仲間が、1年後の今年4月には220人に減ってたって、言いましたよね」
確かに...
「今回もまた、50人くらい処刑されるんですよね...」
おそらく...
「もし処刑されることになれば、草月事務所は解散、せんせいは数百万ポンドの借金を背負って博士会館から追放、PiPiは市場に連れて行かれて、市場に連れて行かれて...、セリにかけられるんですよね」
むふぅ...。確かに...!
「ひいっ、うぅっ...」
あ! PiPiちゃん、ごめんごめん。心配しないで。僕が悪かった、堪忍。コンテストの結果は万事OKだったよ。PiPiちゃんが居てくれたおかげで、予想以上に良かったんだ。
「ほんと?」
うん。PiPiちゃんがあんまりかわいいから、つい意地悪しちゃったみたいだ。ごめんね。
「わーい、やったー! せんせい、これでまた一緒に『現実作り』の巡礼路を続けられるね!!」
そうだよ(笑)。
「なーんじゃ、つまらん。わしは泥臭い人間ドラマを期待しておったぞ」
「もう! 猫おじさんったら、人ごとだと思って(笑)」
(そこへ『顔の無い都市』のミク、トウキョウに属さぬ光をまといて現われる)
「草ちゃん、おめでとう。これで残すところは、来たるべき最後の大戦だけになったね。
草ちゃんとわたしが作る『現実』が勝つか、トウキョウが私たちの『現実』を粉砕するか。現実と『現実』の最終決戦が、いよいよ始まるね。
(草一 覚悟を決めた面持ちで肯く)
ああ。ここまで長かったな。
「ふふっ。どんな結果になってもミクはずっと一緒だよ」
「PiPi、猫おじさん。草ちゃんのこと助けてあげて。よろしくお願いします」
「はい、ミク様」
「はい、ミクお姉ちゃん」
この日より草月事務所は、新たな戦いのために始動したのであった。
本日の『現実作り』:
コンテスト通過の宴により、記録なし。徹夜の生活リズムを改善するため深夜2時就寝。