果たし状 届く
(ここは草月事務所 PiPiあわてて飛び込んでくる)
「せんせ~いっ! た、大変です、こんなものが玄関に貼り付けてありました...」
果たし状、ついに来たか。どれ、PiPiちゃん、ちょっと見せて...
「なんて書いてあるんですか?」
~~最終大戦に挑まんとする強者ども、次週日曜正午より『帝都』の西北につどいて模擬試合を行わん。貴殿も参加されたし~~
僕が新たな『現実作り』を設定したのを察知して、何者かが送りつけて来たのだろう...。恐るべし、『帝都』の情報機関。
「ふにゃ~! どうしましょう、どうしましょう。いまの実力で受けたら、せんせい殺されちゃうよ~。そうだ! 滝に打たれて精神を鍛えますか?」
PiPiちゃん、その必要はない...。
「どうして、どうしてぇ?!」
あくまでも模擬試合だから、今回は「負けたら処刑」とかそういう怖い話ではないんだ。焦る気持ちはあるが、こういうときこそ滝業よりも『現実作り』の巡礼路さ。ぼくとPiPiちゃんの『現実作り』に勝る対策は、なし!
「ほっ、よかったぁ!」
あ、PiPiちゃん、涙...
「あれれ、安心したから泣けてきちゃった」
大げさだなあ。もうちょっと、僕を信頼してくれてもいいんだよ。
「ごめんなさい。すぐに泣いちゃうPiPiって子供ですよね」
感受性が豊かで、いいんじゃない(笑)
さてと、準備も必要ということで、こちらを見たまえ。
「あ、また、山積みの魔道書ですか?」
いや、違う。来週の模擬試合の準備のため、今週はうんと訓練したい。だから、食料を沢山買い込んできた。
「まあ、いい歳してこんなに! せんせい、無意識に住まう欲望の猛犬を野放しにしましたね。いったい、いくら使ったんですか?」
ギクッ...。
「PiPiは、道理のない無駄遣いは許しませんよ!」
す、すいません。床屋の帰りに調子に乗ってコンビニで1010円使ってしまいました。
「せんせい...。いっぺん、滝に打たれる?」
わぁ、PiPiちゃん堪忍~。さ、『現実作り』しよ! 『現実作り』に勝る因果の浄化は無し! ただ無心にて『現実作り』をすれば、不浄の因果もやがて浄化されん。夜も更けてきた。今日は3時か4時まで頑張って、8時間越えを目指すぞ~!
「(なんか、ごまかされてる気がする...)、ま、いっか。今夜は、寝ずにお付き合いさせていただきます」
※『現実作り』(9月13日分):6時間 総計413時間 借金-23時間
推移:8.5 ⇒ 3 ⇒ 8 ⇒ 6 ⇒ 6