最終大戦終結。そして、『現実づくり』の巡礼路はつづく。

f:id:Hangetsu-Soichi:20181006145958j:plainある秋の午後、郵便馬車が草月事務所へと急いでいた。

 

f:id:Hangetsu-Soichi:20180322141635j:plain

うむぅ……。スヤスヤ、ウマイウマイ。

 

ドンドン(戸を叩く音)

郵便送達官「半月先生、いらっしゃいますか。王宮からの伝令です。至急出頭をお願いします」

f:id:Hangetsu-Soichi:20171005221912j:plain

PiPi「お茶を淹れて……、あら? 騒がしいわね。なにかしら」

 

f:id:Hangetsu-Soichi:20180101091859j:plain

郵便送達官「これはPiPiちゃん。今日も可愛いね! こちらの親書を半月先生に。至急王宮までご出頭下さい」

 

f:id:Hangetsu-Soichi:20181006210227j:plain

「王宮からの親書?」

 

「あっ!」

f:id:Hangetsu-Soichi:20181006210314j:plain

 

「ちょっと、猫おじさん起きて! たいへんよ!!」

f:id:Hangetsu-Soichi:20181006205752j:plain

「な、なんじゃ? エサの『三つ星ジュレ』の箱がもう届いたのか?」

 

f:id:Hangetsu-Soichi:20140705145855j:plain

「そんなんじゃないわよ! この郵便を見て」

 

f:id:Hangetsu-Soichi:20170121131024j:plain

「三つ星ジュレ以上に重要な郵便物なんてあるのかね? あっ!!!」

 

f:id:Hangetsu-Soichi:20181006205823j:plain

「これは忙しくなるぞ! いくさの準備だ」

 

f:id:Hangetsu-Soichi:20140828200541j:plain

「もう、猫おじさん。こんな時に食べてどうするの?! すぐに先生に知らせなきゃ」

「わかった」

 

 

 

f:id:Hangetsu-Soichi:20180911172529j:plain

帝都司法省

半月草一は証書を授与された。これにより長きにわたる最終大戦は終わったのである。

 

 

f:id:Hangetsu-Soichi:20180923131401j:plain

(庭のあるレストランで)

「PiPiちゃん、猫おじさん、いままでありがとう!」

 

f:id:Hangetsu-Soichi:20181006210657j:plain

 

 

 

(猫おじさん、黒ビールとステーキを楽しみながら)

「で、これからどうするのじゃ?」

「まずは司法修習を受けるため、全国各地の裁判所へ配属されます。そのあとは……」

f:id:Hangetsu-Soichi:20170121214857j:plain

「そのあとは………?」

 

(半月、微笑しながら)

「ふふっ。もちろんトウキョウへ戻ってきますよ!」

 

f:id:Hangetsu-Soichi:20140825195338j:plain

「せんせい……!!」

 

半月「みんなで一緒に本当の草月法律事務所を作りましょう!!」

 

(一同喝采

わぁーっ!!!

 

こうして半月草一とPiPiちゃんと猫おじさんの『現実作り』の巡礼路は完成した。いや、まだこれからが本番なのかもしれない。

トウキョウの片隅のアパートの一室。草月法律事務所はひっそりと開いている。その先生の机の上には、皆を見守るようにいつもPiPiちゃんが立っているといいます。

f:id:Hangetsu-Soichi:20140609225250j:plain

 

 

『現実作り』の巡礼路  ~~おしまい