2014-07-01から1ヶ月間の記事一覧

PiPiちゃんの災難 終章

(元気を取り戻したPiPi お見舞いにもらった人形を抱いている。餓死寸前だったため、当分空腹がおさまらないだろう) 「せんせい、ずっと『現実作り』をサボってたんですから、これからは厳しくいきますよ。わたし、もう腹ぺこで死にそうだったんだから…。 …

PiPiちゃんの災難 4

(事務所に出勤する草一。中の様子がおかしい) PiPiちゃん! 「せんせい…」 「せんせい、わたし悪魔になんかなりたくないよ。欲望なんて食べたくない。だから、たとえ飢え死にしたって、『現実作り』だけがトウキョウでのわたしの食べ物」 PiPiちゃん、僕が…

PiPiちゃんの災難 3

「ねえ、新しいお洋服たくさん欲しい。みんなから可愛いねって言われたいの。わたし、トウキョウに来てから考えが変わっちゃった。トウキョウでは、『現実作り』なんてどうせ目に見えないんだもん。それよりもお洋服やお靴が欲しい。そうだ! セーラー服とか…

PiPiちゃんの災難 2

(物欲に我を忘れた草一の独白) PiPiちゃんに新しい服を買ってやろう。む、選ぶのにえらく時間がかかってるな。もうどれくらい『現実作り』をやってないだろう…。おお! この旧英国領の洋服店にはいい品がそろっている。香港か。発注を出すのに手間がかかり…

PiPiちゃんの災難

「せんせい、おはようございます」 「今日の約束は…」 いいんだ。ちょっと、他の用事があってね。 「…」 PiPiくんは、どうしたんだろう。おなかなんか押さえて。悪いものでも食べたのだろうか…

油断と怠惰

「せんせーい。いらっしゃいますか?」 (返事はない) 「居ない。まあ、昨日から1頁も進んでない! 『現実作り』をほったらかして、どこに行ったのかしら? 最近、PiPiとの約束も全然してくれないし。もう、せんせい、どうしちゃったの?」 (日の長い夏と…

PiPiは可愛い?

「似合うかなあ」 (鏡の前で新しいお帽子を試すPiPi。それを見て微笑する草一。背後に『顔の無い都市』のミク現われる) 「PiPiはどう?」 「さすが『顔の無い都市』からの遣い。僕のイマジネーションをいくらでも受け入れられる大きな器があるという伝説は…

朝、スタンバイ中のPiPi

朝、部屋がまだ眠りから覚める前、スタンバイ中のPiPiちゃん

午後のコーヒーブレイク

(日々PiPiとの過酷な約束に追われる草一であるが、作業が一段落したらしく、リラックスした様子でコーヒーを飲んでいる) 「せんせい、何を熱心にご覧になってるんですか?」 この前、PiPiちゃんとの約束を守るため朝6時まで徹夜したことがあっただろう? …

朝の約束

「せんせい、おはようございます。現実に追われるのは、もう怖くなくなりましたか…?」 PiPiちゃんのおかげでね。これからは、PiPiちゃんとの『現実作り』優先!とはいえ、僕には集中力が欠けている。もっと自分の『現実』に没頭しよう。 「今日のPiPiとの約…